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さすがに無理やろ
第15章 甘く…切なく
side ユリ

あぁ…幸せ

ベットで
バスローブだけを着た新飼さんは
私を抱き寄せ
ずっと
私の髪を触ってるんだけど
こういう時
私はどうしていればいいんだろう
と、いつも思う

みんなは
どうしてるんだろ…

「ユリ…」

「あ、はい」

「ほんまに大丈夫か?」

「え?」

「一応、外には出したけど」

「あ、うん…大丈夫だと思う」

大丈夫って言ったのに
気を使ってくれる新飼さんは
本当に優しいと思う

「もし、なんかあったら
すぐに言うてな?」

「…はい」

「絶対やからな?」

「うん」

こんなことを
きちんと言葉にしてくれるところも
素敵だと思う

ジャグジーでのことは
すごく恥ずかしかったけど
でも
新飼さんとなら
そんなことも…
受け入れたいって思えるから
不思議

「ユリ…」

「ん?」

「もう風呂
いつでも一緒に入れるな」

「え?」

「さっきシャワーも
一緒に浴びたし
もう平気やろ?」

「平気なんかじゃ…」

「まぁそおやろなぁ。
俺も平気やないし」

え?
新飼さん
平気じゃ…ないの?

「新飼さんも…恥ずかしいんですか?」

「クスッ、恥ずかしいで?
女の子と違うもん付いてんねんから」

「あ…うん」

「それに
女の子と違うて
興奮してんのバレバレやし」

「……」

新飼さんは
そう言いながら
私の手を
自分の下腹に当てた

下腹で
アソコではない

そういうところも…
前の人とは全然違う
前の人は……
ううん、思い出したくもない

「あ、変なことしてごめんな?」

「ううん、変だなんて思ってません。
優しいなって…思ってます」

「ユリ…」

「んっ…」

大阪へ来て
もう何回キスをしただろう
話をしてる最中も
食事をしてる途中でも
もちろん
セックスをしている時も
どんな時でも
新飼さんは
私にキスをしてくれる

その度に
『好きだよ』って
言ってもらってるみたいで
嬉しい

だから
私も『好きです』と伝えたくて
勇気を出して
バスローブの中に
手を滑らせた

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