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さすがに無理やろ
第2章 ある意味、峰不二子


あー…
あいつら今頃どうしてるんやろ…

そんなことを考えながら
俺は駅に向かう途中に見つけた
居酒屋の扉を開けた

そして
辛うじて空いていた
カウンターに腰を下ろし
生ビールを注文すると
俺は一人でクスりと笑った

何やってんねん、俺
どうかしてるな

どうかしてる理由は
薄々感じていた

可愛子ちゃんが
友里子の若い頃に似てたからや

友里子は俺の元カノ

長い間付き合うてたけど
長すぎたっちゅうか
待たせ過ぎたっちゅうか…
新しい男つくって
友里子は
おらんなってもうたんや

あぁー…
久しぶりに
女の柔らかい身体抱きしめたい
最後に友里子を抱きしめたんは
いつやったやろ…

そんなことを考えながら酒を飲んでると
妙にムラムラして仕方がない
正直忙しくて
ムラムラしたのも久しぶりなんやけど…

今日は可愛子ちゃんに振られたし
さっさと帰ってAVでも見るか

そう決断した俺は
すぐに携帯を手に立ち上がり
居酒屋を後にした

駅まで数分

1本乗り継ぎ
最寄りの駅からは
徒歩10分で引っ越したばかりの部屋へ辿り着く

その間俺の頭の中を支配してたのは
もちろん
どんなAV見るかや

若い女の子の見ると
可愛子ちゃん思い出して
なんや罪悪感湧くしなぁ…
やっぱ人妻で素人的なんがええか?
などと考えながら
電車の外を眺めてると
俺が降りるひとつ前の駅で
見覚えのある女性が目に入った

一つに束ねた髪に眼鏡
そして地味なスーツ
やけに疲れたような歩き方…

ちょっと気にはなったけど
すぐに電車が走り出し
俺はその女性から目を離した

今の俺には
まるで魅力を感じない女やったからや
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