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微妙なお年頃
第3章 ああ、鋭き女子友よ
家族は誰も気が付かない。顔つきが変わったこと、
少しぐらい気づくものじゃないかとコズエは期待したが、誰にも何も言われなかった。
体重なんて3キロも減ったのに。
だが、主婦仲間はさすがに敏感だ。同年代のオンナの変化にはすかさず反応する。
「スポーツクラブに通ってもう半年以上?やっぱり変わるのねぇ、ほっそりしたもの」
ランチ仲間の香苗がのんびりとした声音で言うと、隣りに座る静子も口を開いた。
「ほんと、なんかしまった身体って若く見えるわよね。いいわよ、すごく!」
相変わらずブヨブヨとした体をくねらせる様は、中年女を大きくイメージづける。
そんな2人に嘘くさい微笑みを返しながら、
「うん、半年過ぎたらますます身体が締まってきて、肌艶もお通じも良くなったわよ」
と背筋をピンと伸ばし胸を張って見せた。