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微妙なお年頃
第3章 ああ、鋭き女子友よ
語るに落ちるとはこのことか。でも…がんばれ!隠せ!誤魔化せ…!
「いやだあ!ものの例えよぉ!ほら、今スポーツクラブに通ってるからさ、
 つい若いインストラクターとか思い浮かべちゃって」
乾いた喉で必死に高笑いを続けるコズエを見つめる雅代の目は
氷のような冷たい疑いがにじんでいたが、それ以上何も言ってこなかった。
ああ、秘密がこんなに苦しいなんて。誰かに喋ってしまえたら…

 こんなことを話せる相手と言ったら、当然文子しかいない。
浮気の事だけじゃなく、今日みたいなピンチを切り抜けるコツも教えてもらいたい。
なんたって先輩だから、文子は。

 ランチ集会を終えスポーツクラブに向かう電車の中で文子にメールを送った。
・・久しぶりに昼飲みしようよ・・
会って、話を聞いたら文子はどんな顔するだろう。
驚きの表情をあれこれ想像して、車窓を見ながら小さく肩を揺らして笑った。



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