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第6章 宅飲みデート

「ねぇ、優也くんの友だちは、まだあんまり結婚してない？」
「んー、そうだね。ほとんどしてない」
　招待状であんなに反応するくらいなのでそうだろうとは思っていたけど、私は「そっかぁ」と相槌を打つ。
「まぁまだ早いよね。私の周りも去年あたりからちらほら増えてきた感じだし」
「へぇー。俺は早くしたいけどね、結婚」
「えっ」
　予想外の発言に今度は私がびっくりする。
「優也くん、結婚したいの？」
「うん、したい。加奈みたいに料理上手な相手がいいな」
　この不意打ちは効いた。屈託のない笑顔でさらっと言うので余計に照れてしまって、身体が一気に熱くなる。
「もう少しなにか食べる？」
　早くも空いた肉野菜炒めの皿を指してそう聞くと、彼は嬉しそうに「食べたい」と言った。