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喪服奴隷・七菜~香織の巻~
第2章 香織の看病
「そこじゃ、話もできないからとにかく座ってくれ。
七菜は今どうしている?」
ようやく腰を上げた香織は椅子に座り、ぽつぽつと話しはじめる。
『今日になってようやく弁護士さんと同伴を条件に面会が許されました。
姉はひどく憔悴している感じでしたが、身体はどこも悪くないみたいです。
ただ、なんであんなことをしたのか?
いくら問いただしても、一言もしゃべらないんです。
私が悪かった、の一点張りなんです。
本当に申し訳ありませんでした』また深々と頭を下げる。
そうか、七菜はあの日記のことは、香織にしゃべってないのか。
今の様子だと、しばらくはしゃべりそうもないな。
とすれば、香織が会社を辞める心配は当分なさそうだ。
省吾は頭をフル回転させて、今後の身の処し方を考えていた。

『あのぉ~~社長、なにかお困りのことはございませんか?
姉に代わって、私でできることなら何でもいたします』
香織が上目遣いで様子を窺ってくる。
省吾の目に、邪悪な光が宿る。
香織は今回の件で、俺に対してかなり責任を感じているようだ。
姉が収監されているいま、代わりに罪滅ぼしをしたいのだろう。

「本当に何でもしてくれるんだね?」
『はいっ!どんな御用でもおっしゃってください。
精魂込めて務めさせていただきまっす!』
香織は何か役に立てそうだと、急に元気になる。
省吾は苦渋の表情を作って、話しはじめる。
「こんな身体だろ、身体の清拭は看護補助の人がやってくれるからいいんだけど
・・・いやいや、やっぱりやめておこう。
こんな話を、若い香織君に言ってもしょうがない」
『水臭いですよ、社長。ホントなんでもやりますから』
「そうかね、だったら恥を忍んで言ってしまおう。
下半身まで拭いてくれるのはいいんだけど
そのあとが勃ってしまってどうにも困るんだよ。
まさか、手で擦ってくれ。なんて言えないだろ?
ご無沙汰しているもんだから、夜中も悶々として眠れないんだ」
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