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第4章 丸の内の彼 -1-

31歳、仲の良い友達も多くは結婚して、子育てに奮闘中。

そんな中で、彼氏もいない私は、どこか欠落してるんだろうか。

「ねぇ、ゆか、アプリとかやってみたら？」

「私の旦那の友達と会ってみない？」

「また、そうやって自分の好きなこと優先にしてるから～、もっと恋愛に積極的にならないとダメだよ。」

友人達と集まると、いつも決まって話題にあげられる、私の恋愛事情。

特に何もないよぉーと言う度に、それは大変と皆が心配してアドバイスやら、新しい出会いの場の提供やらしようとしてくれる。

もちろん悪気はないのはわかってて、優しい友達に感謝しなきゃいけないんだけど…─そんなに急かされると、まるで、一人でいる人=価値のない人と言われてるみたいで、何だかちょっと悲しい。

今の自分に特に不満はないんだけど、それだけじゃダメなのかな。