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第11章 セクキャバ体験

店舗は玄関の傍らに階段があり、２階には事務室やキャスト（店で働く女性）の控え室があります。
そして１階が接客フロアです。

接客フロアに入る生徒２０名。

ソファーシートがコの字型になっていて、それがいくつか並んでいます。
そして、それぞれのソファーシートには、小さなテーブルが置かれています。

今は午前でまだ開店してないので、もちろんキャストも客もいません。

フロアの真ん中には、水商売風の黄色いスカートスーツ姿の母が立っています。

私に笑顔を向ける母。
微妙な表情になる私。
やっぱり、自分の母親が教えるなんて、変な感じです。

「では、今年もボイングラブさんの助けを借りて、毎年恒例の１年生セクキャバ体験を行います。　まず、特別講師である飯島さんのレクチャーを聞いて、その後は接客の練習をしてもらいますね。　なお、偶然ですが、飯島さんは麻衣子ちゃんのお母さんです。　皆さん、飯島さんに拍手を」
鈴木先生が言いました。

私以外の１９人の生徒が拍手します。