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第15章 校内散策

「野球部の試合が近いから、練習したかったのに…」
その生徒は不満げです。

「どんな理由で僕たち生徒は強制的に下校させられるんだろうね。　生徒たちが帰った学校で、何か犯罪的なことが行われていたりして…」
別な生徒がそう言って笑います。

実はその理由を私は知っています。

でも、ここで言う訳にはいきません。
淫交コースの生徒たちと、一部の関係者しか知らない秘密ですから。


妹尾くんと別れて、私はさらに歩きます。

左に曲がれば、他のコースの校舎や講堂が立ち並んでいますが、私は右に曲がります。
そして、グラウンドの脇を通って長い道のりです。

淫交コースの校舎は、他のコースの校舎から隔離されているのです。