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~菊タブー~ お妃候補はドレサージュに陶酔し…
第2章 『元カレ』からのリベンジポルノ
「こ、これは…カオス…貴方を見損なったわ」
郁子が動揺するのも無理はない。微かに古びた写真に映し出されているのは、南国のビーチで寛ぐトップレスの女子大生、小越郁子その人だ。若かりし日の過ちとはいえ、軽はずみな行為を恥いる郁子に、カオスは卑劣な脅迫を畳みかける。
「実はね、イクコ。僕はこの写真を英国紙に売ろうと思っていた。法外な価値があるからね…でもやめたんだ。もっとこれを国家賠償並みの金額を支払う組組織だからね、黒薔薇十字団は」
郁子は聡明な女性だ。既にカオスの意図は察している。あくまでも弱みにつけ込まれぬ様、強気に出ることにした。
「それは、私が皇太子妃になれば、という前提よね。私にその意思はない、つまり、そんな写真は何の価値もないハラスメント写真に過ぎないわ。訴訟大国のアメリカであなたの名誉に傷が付かないよう願うばかりだわ、カオス」
だが、母国では曲者として通る経営コンサルタントは、臆した様子もなく身を乗り出す様に聡明な日本の美人外交官を威圧する。
郁子が動揺するのも無理はない。微かに古びた写真に映し出されているのは、南国のビーチで寛ぐトップレスの女子大生、小越郁子その人だ。若かりし日の過ちとはいえ、軽はずみな行為を恥いる郁子に、カオスは卑劣な脅迫を畳みかける。
「実はね、イクコ。僕はこの写真を英国紙に売ろうと思っていた。法外な価値があるからね…でもやめたんだ。もっとこれを国家賠償並みの金額を支払う組組織だからね、黒薔薇十字団は」
郁子は聡明な女性だ。既にカオスの意図は察している。あくまでも弱みにつけ込まれぬ様、強気に出ることにした。
「それは、私が皇太子妃になれば、という前提よね。私にその意思はない、つまり、そんな写真は何の価値もないハラスメント写真に過ぎないわ。訴訟大国のアメリカであなたの名誉に傷が付かないよう願うばかりだわ、カオス」
だが、母国では曲者として通る経営コンサルタントは、臆した様子もなく身を乗り出す様に聡明な日本の美人外交官を威圧する。