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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第3章 第一話【天つみ空に】 其の参
着物の上からでも、そのふくよかな乳房や豊かな腰つきが見えるようで、帯を解き、着物を脱がせて、その一糸まとわぬ姿を見てみたいという欲求さえ憶えた。
「お前は―」
見憶えのある顔だが、名前までは思い出せない。確か、お逸の身の回りの世話をしている娘ではなかったか。
「女中のおみねと申します」
ああ、そうだった。この山娘は、おみねという名であったと漸く記憶の糸を手繰り寄せる。だが、その女中が一体、自分に直々に何用があるのかと、清五郎は眼を見開いた。
「お前は―」
見憶えのある顔だが、名前までは思い出せない。確か、お逸の身の回りの世話をしている娘ではなかったか。
「女中のおみねと申します」
ああ、そうだった。この山娘は、おみねという名であったと漸く記憶の糸を手繰り寄せる。だが、その女中が一体、自分に直々に何用があるのかと、清五郎は眼を見開いた。