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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第10章 第三話 【白妙菊の約束】其の参
あの時、翔太は十三、妙乃は八つだった。子ども同士の他愛もない約束といえばいえたけれど、妙乃は翔太のこの言葉を何よりも嬉しいものに思った。子どもなりに真摯なまなざしで問いかけてくる年上の従兄に、妙乃もまた、幼いながらも真剣に頷いたのを今もよく憶えている。
白い葉は遠目に見れば、雪を戴いているようにも見える。雪をおいたような真っ白な葉が重なり合った中、花の黄色が映え、より鮮やかに際立っていた。
白い葉は遠目に見れば、雪を戴いているようにも見える。雪をおいたような真っ白な葉が重なり合った中、花の黄色が映え、より鮮やかに際立っていた。