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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第2章 第一話【天つみ空に】 其の弐

「悪いのは私でございます。お内儀さんと離れ離れになってしまった時、私がもっとよくお探しするべきでした。なのに、早々に諦めて一人で戻ってしまったのが良くなかったんです。おふみさんに叱られても、言い訳のしようもありません」
おみねはひとしきり泣いた後、こう続けた。「でも、お内儀さんのお身に何もなくて、本当にようございました。あの辺りは日中でも人通りもないし、私、一人で帰ってきて、お内儀さんがまだお帰りじゃないと判ったときは、気が気じゃあ、ありませんでしたよ。もし変な奴に襲われたりしたら、かどわかされたりしたらって思うと、心配で気が変になりそうで。
おみねはひとしきり泣いた後、こう続けた。「でも、お内儀さんのお身に何もなくて、本当にようございました。あの辺りは日中でも人通りもないし、私、一人で帰ってきて、お内儀さんがまだお帰りじゃないと判ったときは、気が気じゃあ、ありませんでしたよ。もし変な奴に襲われたりしたら、かどわかされたりしたらって思うと、心配で気が変になりそうで。

