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第2章 第一話【天つみ空に】　其の弐　　

おふみさんに叱られると心配するより、そっちの方が心配でした。お内儀さんのご無事なお姿を見たら、安心して身体中の力が抜けちまって」
　おみねは、そう言ってまた号泣した。そんなおみねをお逸はそっと抱きしめた。
　そう、随明寺で真吉がお逸を抱きしめてくれたように、心からの労りを込めて優しく抱きしめた。その後で、お土産にと随明寺の門前の茶店で買い求めてきた桜団子をおみねと二人だけで分け合って食べた。
　いかにも美味そうに団子を頬ばるおみねの横顔を眺めながら、お逸はひそかに思った。