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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第13章 第四話【恋月夜】 其の参
清五郎は銚子を掲げ持って酌をするおみねの身体をそれとはなしに眺めた。この着物をはぎ取り、豊満な身体を見てみたい。そう想った刹那、清五郎は、おみねの手を掴んでいた。
おみねの悲鳴や抵抗がかえって清五郎の欲情を煽った。その抵抗はほんの形だけのもので、普段の彼であれば、おみねの下心も透けて見えたはずなのだが、いかにせん、そのときの彼は暗い情動やお逸に逃げられた失意で冷静に物事を見ることができなかった。
おみねの悲鳴や抵抗がかえって清五郎の欲情を煽った。その抵抗はほんの形だけのもので、普段の彼であれば、おみねの下心も透けて見えたはずなのだが、いかにせん、そのときの彼は暗い情動やお逸に逃げられた失意で冷静に物事を見ることができなかった。