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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第2章 第一話【天つみ空に】 其の弐

清五郎がちらりとお逸を見た。
「もしかして、私はお逸ちゃんに嫌われているのかな」
お逸は首を振った。
「そんな、伊勢屋さんを嫌うだなんて」
清五郎はお逸を感情の読み取れぬ瞳で見つめていたが、ふっと笑った。
「まあ、良い」
そう言ってから、再び視線を画帳に戻す。
ひとときの静寂が流れた。
ふいに、清五郎がその静寂を破る。
「亡くなった仁左衛門さんの腕ははなかなかのものだったが、お逸ちゃんもたいしたものだね」
「もしかして、私はお逸ちゃんに嫌われているのかな」
お逸は首を振った。
「そんな、伊勢屋さんを嫌うだなんて」
清五郎はお逸を感情の読み取れぬ瞳で見つめていたが、ふっと笑った。
「まあ、良い」
そう言ってから、再び視線を画帳に戻す。
ひとときの静寂が流れた。
ふいに、清五郎がその静寂を破る。
「亡くなった仁左衛門さんの腕ははなかなかのものだったが、お逸ちゃんもたいしたものだね」

