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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第3章 結ばれる
百花はともすれば挫けそうになる自分を叱咤する。
ここで負けては駄目。何のために、髪を切り落とし、悲愴な決意を固めたのか。自分の一部を切り離したのは、たとえ身体は権力者の前に投げ出しても、心までは渡さないと誓ったからなのだ。そう、あの夜、小刀で切り離したのは、私の心。自分自身の魂なのだ。
ひと房の髪を入れた巾着は今も自室の箪笥の奥深くにしまってある。あれは百花自身。
対して、王は怪訝な表情だ。
「これは異なことを申すものだ。予に抱かれるのは、結局、側室になるということではないか」
「それは違いまする」
ここで負けては駄目。何のために、髪を切り落とし、悲愴な決意を固めたのか。自分の一部を切り離したのは、たとえ身体は権力者の前に投げ出しても、心までは渡さないと誓ったからなのだ。そう、あの夜、小刀で切り離したのは、私の心。自分自身の魂なのだ。
ひと房の髪を入れた巾着は今も自室の箪笥の奥深くにしまってある。あれは百花自身。
対して、王は怪訝な表情だ。
「これは異なことを申すものだ。予に抱かれるのは、結局、側室になるということではないか」
「それは違いまする」