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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第5章 妖婦
 昌淑は運んできた小卓をおもむろに脇に置く。上にかけられた鮮やかな牡丹色の風呂敷を取ると、白い湯呑みに入った薬湯を差し出した。
「はい、お薬。これだけはきちんと呑んでよね」
 百花は渋々湯呑みを受け取るも、中の茶色い液体を見て、露骨に顔をしかめた。
「いやだ。どうして、こんな苦いものを呑まなくちゃ駄目なのかしら」
 昌淑が百花を軽く睨んだ。
「なに、子どもみたいなことを言ってるの。病気のときには、ちゃんとお薬を飲んで治さなくちゃいけないでしょ」
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