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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第5章 妖婦

王子じゃなくても良い、いや、むしろ、王子であるより、翁主(王女)の方が良い。娘と二人、この王宮の片隅でひっそりと母子で生きてゆけたなら、それだけで良い。他には何も望まない。
百花の想いを見透かしたかのように、昌淑が薄く笑った。
「さあ、それはどうかしらね? 私は姉の産んだ二人の子どもたちの性別をすべて言い当てたのよ。別に何の根拠もないんだけど、お腹を触ると何となく判るのよ。姉のお腹を触った時、最初の子は女で、次は男だと思った。もちろん、ほんの偶然かもしれないけど。今、あなたのお腹を触ったら、男の子だろうと思ったわ」
百花の想いを見透かしたかのように、昌淑が薄く笑った。
「さあ、それはどうかしらね? 私は姉の産んだ二人の子どもたちの性別をすべて言い当てたのよ。別に何の根拠もないんだけど、お腹を触ると何となく判るのよ。姉のお腹を触った時、最初の子は女で、次は男だと思った。もちろん、ほんの偶然かもしれないけど。今、あなたのお腹を触ったら、男の子だろうと思ったわ」

