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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第2章 揺れる、心

「実は、昨日の夕方のことになりますが、ひそかに金淑儀の許にお見舞いに伺いましたの」
金淑儀にとって、金穏格は従妹、しかも物心つくかつかない頃から姉妹のように育った仲であった。この二人の娘たちはその美貌を兵曹(ヒヨンジヨ)判(パン)書(ソ)に見込まれ、共に養女の名目で後宮に送り込まれたのだ。
回りは敵だらけの後宮にあって、二人の結束がより強固になるのは必然でもあった。二人は繁く行き来し、金淑儀は従妹がここ半月ばかり、ずっと体調を崩して伏せり気味なのが気になっていた。それでなくとも、従妹は元々、後宮に入って多くの女たちと妍を競うようなタイプではない。
金淑儀にとって、金穏格は従妹、しかも物心つくかつかない頃から姉妹のように育った仲であった。この二人の娘たちはその美貌を兵曹(ヒヨンジヨ)判(パン)書(ソ)に見込まれ、共に養女の名目で後宮に送り込まれたのだ。
回りは敵だらけの後宮にあって、二人の結束がより強固になるのは必然でもあった。二人は繁く行き来し、金淑儀は従妹がここ半月ばかり、ずっと体調を崩して伏せり気味なのが気になっていた。それでなくとも、従妹は元々、後宮に入って多くの女たちと妍を競うようなタイプではない。

