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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第2章 揺れる、心
自分たちの後見となっている兵曹判書もさそ狂喜するに違いない。何しろ、あの男は権力欲の塊のような男だ。従妹がやがて生む御子は金氏にとっても、孫氏にとっても輝かしい栄光をもたらすことになる。
「それは確かなことなの、金淑儀。そのような大切なことを迂闊に口外して、万が一、間違いであったら、どうするの?」
沈貴人が水を差すと、金淑儀はしてやったりと言わんばかりの顔で平然と返した。
「あら、金淑儀は既に尚薬さまにも診て頂いて、ちゃんと確認したと仰っていてよ。あなたの方こそ、殿下の御子を懐妊した側室に対して失礼なことを仰っては、お立場が危うくなるのではないかしら」
「それは確かなことなの、金淑儀。そのような大切なことを迂闊に口外して、万が一、間違いであったら、どうするの?」
沈貴人が水を差すと、金淑儀はしてやったりと言わんばかりの顔で平然と返した。
「あら、金淑儀は既に尚薬さまにも診て頂いて、ちゃんと確認したと仰っていてよ。あなたの方こそ、殿下の御子を懐妊した側室に対して失礼なことを仰っては、お立場が危うくなるのではないかしら」