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ありがとう、先生
第1章 一
12月。窓から射し込む、暖かな陽射し。
リビングのソファで、ついうたた寝してしまう季節。
「お〜い、律。律さん。…お〜い、りっちゃん?」
「ん……あぁ、おはよう。幸次郎さん……」
目を覚ますと、リビングにはスーツ姿の幸次郎さんがいた。
早乙女 幸次郎。45歳。私とは15歳年の離れた、私の旦那さん。
「あれ?もう帰ってきたんですか?今日仕事は?」
「ふぅ。律が夜勤だから昼休み抜けて来た」
「そうなの?」
起き上がりソファに座る私の隣へ腰掛けると、幸次郎さんは優しく微笑む。
「律に会いたくて」
新婚一年。まだ私達、早乙女夫婦はラブラブである。