この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ありがとう、先生
第1章 一

「いや…あのなぁ、律……」
しどろもどろになりながら幸次郎さんが言うと、私はクスッと笑う。
「嘘ですよ。仕事戻らなくちゃいけませんもんね?」
「ああ、そうだ」
心を落ち着かせてキリッと話す幸次郎さんを見て、私は心が暖かくなる。
「会いに来てくれてありがとうございます。幸次郎さん」
「…律……、律……!」
笑顔の私に突然勢い良く抱きつく幸次郎さん。
「好きだよ、愛してる。本当は今すぐしたいんだ」
「ダメですよ。休憩時間おわっちゃいますもん」
「りっちゃ〜ん!そんな事言わないでさ、少しだけ!ねっ?」
うるうると瞳を潤ませて言う幸次郎さんに私は困った顔をすると、幸次郎さんの頬に唇で触れた。

