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女教師にバレリーナにさせられた少年の話
第1章 きっかけ
午後8時。僕は学習塾の帰り、降車駅より3つも手前の駅を降りていた。

いつものように構内にあるカフェの窓際の端で、たいして好きでもないカフェラテを置いて、気の進まない課題に手をつけていた。

午後8時15分。帰宅する人でごった返したコンコースに目をやる。

(ああ、なんてキレイなんだろう。)

数メートル先には同じく構内の書店で、立ち読みをしている少女たちがいた。

ひっつめた艷やかな黒髪、そして陶器のような首筋。
やや丈の長いスカートから除く純白のタイツに包まれた脚。
紛れもなくバレエを習っているのだろう。
この日はバレエ雑誌の発売日らしく、気になるページを見つけては(おそらく)バレエの話に花を咲かせているようだった。
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