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セックスダイエット
第1章 プロローグ
今さら、そこが心配になる。
でも、クラブからは確かに航空券が送られている。
「9月1日 羽田 発 13時5分 那覇行き 」
私はそれを何度も確かめ、出発する。

落ち着かない気持ちのままのフライト。
読んでも頭に入ってこない機内誌をめくりながらの2時間半。飛行機は、無事、那覇国際空港に着陸する。

沖縄を訪れるのは、数年ぶり。
あちこちに飾られた蘭の花、「めんそ~れ 沖縄」の看板、熱帯魚の泳ぐ水槽、さりげなく漂う甘い香り。。。南国に来たなぁ、と実感し、不安な気持ちも少しやわらぐ。

他の乗客にまじって到着ロビーを出ると、「美・エターナルスポーツクラブ」の表示を持って立っている男が目に入る。服の上からでも、いかにも鍛えてます、ということがわかる体型。

私は、軽く会釈して男に近付き、声をかける。
「こんにちは。兵藤です。」
「兵藤さん、お待ちしておりました。あとお二人、モニターさんがいらっしゃるので、少々お待ちください。」笑顔で男が答える。

良かった。1人じゃないんだ。

ほっと胸を撫で下ろし、男の後ろでしばらく待っていると、ほぼ同時に2人の女性がやって来た。それぞれ、男に名前を名乗っている。
私も挨拶しながら、それとなく彼女達を観察する。

年齢は、1人は明らかに私より若い。40代前半?もう1人は、多分、私と同年代。なるほど40代50代歓迎ね。

それより何より驚いたのは、私を含めて3人とも雰囲気が似ていること。とくに体つき。まだ真夏の暑さの沖縄とあって、1人は半袖のワンピース、もう1人は半袖のTシャツを着ている。袖から出ている腕の、ぽちゃぽちゃっとした太さ。スカートに包まれていても、それと分かるむちっとした腰回り。色白の肌が余計その特徴を際立たせている。

似た者同士の集まりってことね。私も同じように思われてるかも。。。

「お揃いになりましたので、移動しましょう。車にご案内します。クラブのあるホテルはここから1時間ほどかかります。」

3人とも後部座席に収まり、車は出発する。
気まずい雰囲気だったのは、最初だけ。さすが中年女だけあって、打ち解けるのも早い。車がホテルに着くころには、お互いの身長体重、ダイエットの悩み、家族構成まで全て紹介しあっていた。

「大変かもしれないけど、3人いれば心強いわね。励ましあって頑張りましょう。」と手を取り合う。
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