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第3章 けいこ(33歳)

時は、夜10時40分頃のことであった。

場所は、家の寝室にて…

アタシ・けいこ(33歳・専業主婦)は、白のTシャツとカーキ色のガウチョパンツ姿でダンナが風呂からあがって来るのを待っていた。

ふとんのまくら元には、ダンナのナイトキャブのサントリーホワイト(ウイスキー)とグラスと氷いれと無糖炭酸のビンの一式とバナナとマスカットが盛られている大きめの皿が置かれていた。

アタシは、ドキドキしながらスマホのケータイ小説サイトでダンナの読み聞かせで読んでいる猟奇ホラーの小説を読みながらドキドキとしていた。

(ドクンドクンドクンドクンドクンドクン…ドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)

今夜読むシーンは…

強烈なレイプシーンが出てくるところみたいだわ…

アタシが読んでいる時に…

ダンナに襲われたらどうしよう…

そんな時でありました。

「お待たせ…」

ダンナは、白のバスタオルを腰に巻き付けた状態で部屋に入ってきた。

ダンナ(45歳・管理職)のマッチョな肉体を見た私は、激しいドキドキに襲われていた。

ダンナは、腰に巻き付けていたタオルを取った後、ふとんに入った。

そして、大きめの皿に盛られているマスカットのつぶをつまんで口に入れながらアタシに言うた。

「今日は…あのシーンが出てくるので楽しみだなぁ…」

アタシは、恐る恐るサイトの作品ページを開いて、しおりから読むをタップして、つづきから読んでいた。

それから30分後のことであった。

ダンナが楽しみにしているあのシーンが近づいてきたけど、ダンナが寝たので、アタシはしおりをはさんでサイトを閉じて、スマホをまくらもとに置いた。

つづきは明日の晩ね…

あなた…

おやすみ…

それから30分後のことであった。

外で激しい雷鳴が轟いたのと同時に、まくらもとのスタンドの灯りが消えてしまった。