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陛下の寵妃
第1章 皇帝陛下との出会い
「陛下に拝謁いたします」

「今日は遅かったな。早くおいで」

席を立ち、美華を隣に座らせた。

「陛下、お願いがあり遅くなりました。
外出書の推薦欄に印鑑を押して
下さいませんか。妹が婚姻するので
実家に帰省したいのです。」

「・・何?」

陛下は美華の顎を掴み正面に向かせた。

「1ヶ月も宮廷から離れるつもりか。
そのような書類に印鑑は押さぬ。
尚宮に提出することも認めない、よいな」

「は、はい陛下」

陛下に断られた時は尚宮様に出せば
どうにかなると思っていた。
しかし、こうも念を押されると
どうしようもできない。
陛下はそれ以降何も話さなかった。
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