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ダブル不倫 〜騙し、騙され
第7章 ダイニングルーム
「あなた、おかえりなさい。あ、畠山さんと飲んでいたの」
 
「おじゃましてます。いつも、奥さんには色々と……」
 
 畠山は椅子から腰を上げ、小さく頭を下げた。
 
「いえ、妻も娘もお世話になっているそうで、ありがとうございます」
 
 修一はネクタイを緩めながら、椅子に腰を下ろした。
 
「ねえ、あなたも……」と優子は冷蔵庫から取り出した缶ビールのプルトップを引いてテーブルに置いた。
 
 修一が喉を鳴らしてビールを流し込む。
 
「フゥッ、ああ、畠山さん、妻が何かご迷惑をお掛けしていませんか? 今日もこんなに遅くまでお引き止めして……。ああ、もっと飲んでください。何かいいツマミが……」
 
「いいえ、僕は充分に頂きましたので……」
 
 修一がキッチンに消えた。
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