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ダブル不倫 〜騙し、騙され
第7章 ダイニングルーム
 
 メガネの奥の目が優子を見る。

 優子がテーブル越しに身を乗り出す。
 
 畠山も少し戸惑いを見せたあと、身を乗り出した。
 
 ちゅっ……。
 
 小鳥が餌を啄むように畠山の唇が触れた。舌の先を出して、彼の唇を待つ。畠山の唇が優子の舌先を啄む。
 
 パタンと冷蔵庫のパッキンが閉じる音がした。
 
 別れを惜しむように二人の唇が離れた。二人は椅子に腰を下ろした。
 
 修一が畠山の前にビールを置いた。
 
「……はい、もっと飲んでくださいね」
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