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親愛なるご主人さま
第21章 宴のあと

 圭吾たちはヤりたらない黒磯と、ぐったりしている沙耶香に服を着せ、運転手に手伝わせてベンツの後部座席に乗せてやっと送り出した。


 地下会場ににもどり、客たちが食い残したツマミや飲み残しの酒を捨て、会場テーブルをひとまず片付けるともう夜半を過ぎていた。

「ふぅ、疲れたなぁ」

「毎回のことよ。慣れたわ」

 圭吾と玲子は一息ついてタバコに火をつけた。

「仁くん、吉岡くんも、疲れたろう?もう上がっていいぞ。ご苦労」

「大丈夫ですよ。僕らは。むしろココはオークションに煽られてギンギンですよ」
 吉岡は自分のズボンの前を指し、ドヤ顔で言った。

「若いなぁ。抜きたいんだろ? ハハハ・・・そうだ。今日の働きの礼として、下の階の檻に入ってる4人のメイドの中から好きのを選んでヤっていいぞ」

圭吾は檻のカギを吉岡に渡した。

「いいんですか?預かりモノでしょ? 」

「勝手に細井さんが置いていったんだから。かまわないさ。2~3日したら取りにくるだろ。ルミって娘は結構可愛かったじゃないか」

「へへへ、じゃ、圭吾さんのお言葉に甘えて。一発抜いたら今夜は帰りますので・・・」

 仁と吉岡は早い足取りで会場の広間を出ていった。

「あっ、中出しはアカンぞ、顔射かイマラチぐらいにしておけよ」

「はいはい、了解。ホントは菜穂子さんをつまみ食いしたかったですけどね~」

 吉岡の言葉に圭吾は「あっー!」と声を出した。

「そうだ!そういえば、すっかり失念してた。玲子、菜穂子は?・・・」

「薫が引き取られてバタバタする前にこっそり自室に下がらせたわ。右京さんに連れられて出ていく薫を見て・・・前後を忘れ、あとを追おうとしたのよ。私が遮って、とにかく“S”さんが来るまで辛抱して待つようにと言って聞かせ・・あなたや“X”がロビー階に上がってた頃よ」

「そうか、下でそんなことがあったのかぁ」

「ええ・・・私、ちょっと菜穂子の様子を見てくるわ」

「うん。頼む」

「あなた。先におやすみになって・・・」


 


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