この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
降りしきる黄金の雫は
第6章 6 診察
出勤すると岡田先輩が電話で応対をしているのが見えた。きり終わった後、僕と目が合うとすぐに近寄ってきた。
「おはようございます」
「おはよう。早々にあれだが、倉田さんとこの植木を見に行ってくれないかな」
「いいですよ。どうかしました?」
「なんだか木の元気がないんだと。できれば早く診察してもらいたいってさ」
「うーん。どうしたんでしょうね。早速行ってきますよ」
「そうしてくれ。上得意様だからな」
「軽トラ借りていきますね」
「おう。よろしく」
僕は鞄の中の荷物を確認して診察に出かけることにした。
倉田さんの家は会社から車で10分ほど走った町から遠ざかった場所にある。都会から田舎暮らしがしたくて引っ越してきたらしく、退職金をもって夫婦二人で暮らしている。程度の良い中古の家を手入れしながらスローライフを送っているのだが、奥さん曰く、ご主人がきっちりとした性格らしく庭の木々を刈り込んでしまうのだとか。
木の元気がないというのはご主人が必要以上に葉を刈り込んでしまったのではないかとにらんでいる。
「おはようございます」
「おはよう。早々にあれだが、倉田さんとこの植木を見に行ってくれないかな」
「いいですよ。どうかしました?」
「なんだか木の元気がないんだと。できれば早く診察してもらいたいってさ」
「うーん。どうしたんでしょうね。早速行ってきますよ」
「そうしてくれ。上得意様だからな」
「軽トラ借りていきますね」
「おう。よろしく」
僕は鞄の中の荷物を確認して診察に出かけることにした。
倉田さんの家は会社から車で10分ほど走った町から遠ざかった場所にある。都会から田舎暮らしがしたくて引っ越してきたらしく、退職金をもって夫婦二人で暮らしている。程度の良い中古の家を手入れしながらスローライフを送っているのだが、奥さん曰く、ご主人がきっちりとした性格らしく庭の木々を刈り込んでしまうのだとか。
木の元気がないというのはご主人が必要以上に葉を刈り込んでしまったのではないかとにらんでいる。