この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
降りしきる黄金の雫は
第2章 2 『ガーデン岡田』
翌日出勤し、デスクに座り今日のスケジュールを確認していると、後ろから明るい大きな声がかかった。
「おはよ、芳樹」
「あ、社長おはようございます」
「なんだ?なんか疲れてるのか?顔色があんまりよくないぞ」
「え、そうですかね」
「まあ、そんなにひどくはないけど、お前はあんまり強くないんだから無理しなくていいぞ」
「大丈夫ですよ。昨日ちょっと家で作業しただけなので」
「う、ん。まあ今日は田中さん所の植木の確認くらいだからぼちぼちでいいからな」
「はい、わかりました」
社長の岡田大地は大学時代の先輩で、卒業と同時に父親の造園業を受け継ぎ、更には身体の弱い僕をこの会社へ誘ってくれた。
彼が継いだばかりの頃は造園技能士である父親と事務の母親と彼しかいなかったが、一年の間に事業を拡大し、ここ3年間の間に僕を含め従業員が4人に増えた。
どうやらドッグランの庭造りというのがウケたらしい。本来なら身体の弱さから就職は非常に困難である僕がこうして仕事に就けるのは彼のおかげだ。学科が違ったがなぜか顔を突き合わせることが多く、気が付けば飲みに誘われたり、一緒に森林を散歩する関係になっていた。
面倒見のよい彼は寡黙で覇気のない僕にも親切に接してくれ、今では誰よりも信頼できる人間になっている。いつも依存ばかりしている気がして申し訳ないが、できるだけ仕事で返したいと思っている。
「おはよ、芳樹」
「あ、社長おはようございます」
「なんだ?なんか疲れてるのか?顔色があんまりよくないぞ」
「え、そうですかね」
「まあ、そんなにひどくはないけど、お前はあんまり強くないんだから無理しなくていいぞ」
「大丈夫ですよ。昨日ちょっと家で作業しただけなので」
「う、ん。まあ今日は田中さん所の植木の確認くらいだからぼちぼちでいいからな」
「はい、わかりました」
社長の岡田大地は大学時代の先輩で、卒業と同時に父親の造園業を受け継ぎ、更には身体の弱い僕をこの会社へ誘ってくれた。
彼が継いだばかりの頃は造園技能士である父親と事務の母親と彼しかいなかったが、一年の間に事業を拡大し、ここ3年間の間に僕を含め従業員が4人に増えた。
どうやらドッグランの庭造りというのがウケたらしい。本来なら身体の弱さから就職は非常に困難である僕がこうして仕事に就けるのは彼のおかげだ。学科が違ったがなぜか顔を突き合わせることが多く、気が付けば飲みに誘われたり、一緒に森林を散歩する関係になっていた。
面倒見のよい彼は寡黙で覇気のない僕にも親切に接してくれ、今では誰よりも信頼できる人間になっている。いつも依存ばかりしている気がして申し訳ないが、できるだけ仕事で返したいと思っている。