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監禁束縛〜裏切りと暗殺者の最期〜
第6章 壊れた心
「………いつまで、こんな地獄…続くんだよ…」
ベッドの上でアンリは虚ろな目をしていた。
(……そうだ、死ねばこんな思いしなくて済む。シェリルちゃんとは二度と会えなくなるけどこれ以上辛い思いもしなくていいし、シェリルちゃんを苦しませる事もなくなる)
ロザリーと違ってシェリルは一回目以外は自分から求めてくる事はなかった。
泣きながらうわ言のように“やめて”と言うばかりで一回目もアンリと自分の身を守る為のものだった。
シェリルは暗殺者としての実力はかなり高くシェリル達の元雇い主も高く評価していた。
優しくて仕事以外の時は子供っぽくて可愛くて…そんな彼女がアンリは大好きだった。
(もう…疲れた。早く死にたい…主様に頼んだら…殺してくれるんだろうか?)
既にアンリの心は壊れていた。
ただシェリルへの罪悪感だけがあるだけで死への恐怖はそれ程なかった。
「アンリ様失礼します。お食事を用意しました」
そこへクルトが朝食を持ってきた。
「……あ、クルトさん…あの、今…主様は忙しいでしょうか?」
「旦那様ですか?旦那様でしたら朝食を終えて休憩中です。なにか急用ですか?」
「は、はい……出来るだけ早くお話したい事がありまして…」
「……分かりました。旦那様に伝えてきます」
クルトは頭を下げると部屋から出て行った。
アンリはため息をつくと朝食を食べてからぼーっとしていた。
「おい、何の用だ」
そこへノエルが入ってきた。
「あ、主様…!!ご、ご足労頂き申し訳ありませんッ」
アンリはビクビクしながら頭を下げた。
「構わん。いいから話せ」
「は、はい…」
アンリは思っている事を全て話した。
「……そうか、なら丁度いい」
「…?」
(ちょ、丁度いい…?何が?)
アンリは怪訝な表情を浮かべた。
「その話をする為にはまずこの屋敷の説明をしないといけない」
ノエルはこの屋敷について話をし始めた。
この屋敷は騎士団が処理できない罪人を処理する“処刑場”で処理できない罪人というのはアンリ達が所属していた暗殺組織内で問題を起こした者や暗殺者として使えない人間を指している。
あと表向き処刑できない人物(身分が貴族以上で罪を犯した人物)を処理する役目もある。
ベッドの上でアンリは虚ろな目をしていた。
(……そうだ、死ねばこんな思いしなくて済む。シェリルちゃんとは二度と会えなくなるけどこれ以上辛い思いもしなくていいし、シェリルちゃんを苦しませる事もなくなる)
ロザリーと違ってシェリルは一回目以外は自分から求めてくる事はなかった。
泣きながらうわ言のように“やめて”と言うばかりで一回目もアンリと自分の身を守る為のものだった。
シェリルは暗殺者としての実力はかなり高くシェリル達の元雇い主も高く評価していた。
優しくて仕事以外の時は子供っぽくて可愛くて…そんな彼女がアンリは大好きだった。
(もう…疲れた。早く死にたい…主様に頼んだら…殺してくれるんだろうか?)
既にアンリの心は壊れていた。
ただシェリルへの罪悪感だけがあるだけで死への恐怖はそれ程なかった。
「アンリ様失礼します。お食事を用意しました」
そこへクルトが朝食を持ってきた。
「……あ、クルトさん…あの、今…主様は忙しいでしょうか?」
「旦那様ですか?旦那様でしたら朝食を終えて休憩中です。なにか急用ですか?」
「は、はい……出来るだけ早くお話したい事がありまして…」
「……分かりました。旦那様に伝えてきます」
クルトは頭を下げると部屋から出て行った。
アンリはため息をつくと朝食を食べてからぼーっとしていた。
「おい、何の用だ」
そこへノエルが入ってきた。
「あ、主様…!!ご、ご足労頂き申し訳ありませんッ」
アンリはビクビクしながら頭を下げた。
「構わん。いいから話せ」
「は、はい…」
アンリは思っている事を全て話した。
「……そうか、なら丁度いい」
「…?」
(ちょ、丁度いい…?何が?)
アンリは怪訝な表情を浮かべた。
「その話をする為にはまずこの屋敷の説明をしないといけない」
ノエルはこの屋敷について話をし始めた。
この屋敷は騎士団が処理できない罪人を処理する“処刑場”で処理できない罪人というのはアンリ達が所属していた暗殺組織内で問題を起こした者や暗殺者として使えない人間を指している。
あと表向き処刑できない人物(身分が貴族以上で罪を犯した人物)を処理する役目もある。