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ご褒美はキミ
第3章 そして始まる
ピピピピンポピンポ~~ン♪

楽しそうにチャイムが鳴ると、高志先輩は私の肩に頭を乗せた。

いま……

「メイド服ぅ♪」

キス、しようとした?

リビングに飛び込んできた豊先輩が、私たちに向かって黄色い買い物袋を掲げてみせる。

「着て!待ってる間にシャワー借りる」

「んじゃ、真帆は俺の部屋で着替えて?」

そう微笑む高志先輩に、さっき見た獣のような瞳はなかった。


「……はい」

渡された買い物袋を抱きしめて、案内されるままに高志先輩の部屋に行く。

当たり前だけれど、部屋は高志先輩の匂いでいっぱいだった。
唇にはまだ、高志先輩の熱い息が残っている。


その中で服を一枚一枚脱いでいくのは、心まで裸にされていくようで落ち着かなかった。
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