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ご褒美はキミ
第3章 そして始まる
「それも指令ですか?」

ゴールの上に置いてある小さな箱が気になって尋ねると、充輝先輩はニヤリと笑った。

「これはゴールしてからのお楽しみ」

小さな箱はチョコレート色の可愛らしいパッケージで、ピンク色の“SWEETS”って言葉以外何も書かれていない。
気になるけれど、素直に頷いた。

誰かがゴールするまで分からないのも、ちょっと楽しいかも。

「これって男だけでやるようなヤツじゃなくってさ、なかなか遊ぶ機会がなかったんだよ。一緒に遊んでくれる?」

「双六なら、お願い事使わなくても遊びますよ?」

「そっ?でも、使っちゃう」

充輝先輩の取り決めで、それぞれサイコロを振って、出た目が小さい順からスタートすることになった。

「んじゃ、俺からだな」

豊先輩が手のひらでサイコロを転がした。
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