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ご褒美はキミ
第5章 脱いでいく
気づいたのは、顔を上げた時。

スカートがお尻に引っかかってから、パサリと元の位置に戻った。


そんな……っ!!


慌ててお尻を押さえたけれど、もう遅い。
先輩たちに見えていたはず。


ところが、祈るような思いで振り返ってみると、先輩たちは私を見ていなかった。
ビールを飲みながら、楽しそうに笑いあっている。


見てなかった……のかな?


淡い期待にすがりつきたくなった。
けれど、ついさっきまでお尻に視線を感じていたのは間違いなくて……

「どうした?」

私の視線に気づいた充輝先輩が顔を上げた。

「手伝おうか?」

「……っ!?い、いえっ」

もう一度いろいろされるところを想像してしまって、全身が痛いくらい脈打ち始めた。


先輩たちから顔を逸らして、こっそりと何度も深呼吸した。
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