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ご褒美はキミ
第6章 麻痺していく
サイコロは指の間をすり抜けて落ちていった。

豊先輩は転がったそれを拾い上げて、妖しく微笑む。

「……6分。たっぷり痴漢できるな」

ゾクリと背中に震えが走った。
唇を舐める、豊先輩の舌から眼が離せない。

充輝先輩の手の動きを、高志先輩の小刻みに動く指を、体が覚えている。


……また、されるの?

今度は……豊先輩も…………


「このままするか?」

「他のお客様の迷惑となりますので、地べたに座らないでくださいっ」

豊先輩はふふんっと鼻を鳴らして、少し前に充輝先輩に言われた言葉を返した。

「そうだった。俺のは中断するか。……真帆、終わったらまたここに戻ってきてな」

充輝先輩はそう言うと、腰を突き上げてきた。

「……ぁっ、はぅ……ぃ」

必死に返事したけれど、言葉にならなかった。
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