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狼に囚われた姫君の閨房録
第6章 局中法度
私は四つん這いになって、総司にお尻の穴に薬を塗られていた。主計に広げられたので、ヒリヒリするのだ。
「んっ」
油のようなものが直腸に染み込んでいく。傷つけられた後ろを癒すように。じんわりと、温かく。
「湯あみさせろとは言ったが、相馬がここまでするとはな」
一に首筋に愛咬を加えられ、私は弓なりになった。歯形を柔らかいところに刻まれる。
「後ろの初めては、僕がもらおうと思ってたのにね」
腫れているだろう部分に薬を塗り続けながら、総司もいう。
「ふっ……うあっ!」
二箇所責めに、私の腰がくねった。
「……局中法度はいかがなりました?」
痛みまじりの快感から気をそらすため、私は関係ないことを尋ねた。
「会津藩の許可は下りたよ」
総司は答えると、広げたお尻の穴にさらに薬を塗り込める。蟻の門渡りを伝って、液状の薬が女の亀裂に流れていく。
滲みる! 這いつくばったまま、私は背中を丸めて耐えた。
その姿に加虐心を刺激されたのか、総司が楽しそうにクスッとした。
「僕たちの好きにしろってさ。これで、あの時の借りが返せる」
「本庄宿のこと……でございますか?」
「そうだ」
私の耳を一が甘噛みする。
「借りは返さねばならぬ。武士に恥辱を与えたのならば尚更だ」
「芹沢鴨は壬生浪士組の筆頭局長。見ておいで。すぐに、不始末をしでかすからさ」
総司はクスクスと笑い続けた。
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