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幼稚園から始まって高校生になったなら。
第9章 マッサージされる方
「はあぁぁぁぁぁぁぁんっ♥♥♥」

「なんつー声をだすのよ・・・」

「いやー、だってさ。気持ちいいんだもん、あんたのマッサージって・・・」

 ベッドの上で俯せになりながら施術を受けていた柚希が答えるが透に整体をしてもらうと本当に気持ちいい。

 力は強すぎず弱すぎず、ちょうどいい加減で凝っている部分を探り当て、そこを的確に解してくれる。

 特にその掌はポカポカとしていて温かく、まるでお日様の光を浴びているみたいに心地いい。

 活力をもらえるというのか、やってもらった後は本当に元気が湧いてきて“明日も頑張ろう”っていう気になって来る。
 
「・・・ねえとおる」

「なにさ?」

「将来さ、結婚しよっか?」

「いいけど?別に・・・」

「なによその上から目線!!」

「そっちだって上から目線じゃないか!!」

 と、いつもの通りにじゃれ合ったあとは仲直りのキスをして終了、二人は幸せなキスをして終了である。

 だけどこの時、如何に子供だったとは言えども透も柚希ももう小学校二年生だった、特に女の子である柚希は好き嫌いがハッキリとしている性分だったことも手伝って、好きでも何でもない人に体を触らせるなんて真似を絶対にするはずがなかった。

 昔からやってることだから違和感がなかった、と言えばそれまでだったがこの情報化社会ましてや兄弟姉妹がいる友人たちはそう言った事柄にさとく、二人にいろいろ教えてくれていた。

 だから透も柚希もこのことを知っていたのだがなかなか実感がわかなかった、いやもっと言ってしまえば柚希は薄々は自分の気持ちに感付いてきていた、そして透も。

 少しづつではあるけれども二人の内面に変化が訪れようとしていた。
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