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幼稚園から始まって高校生になったなら。
第38章 神前式
 目の前に義理の(実の)父母がいるにも関わらずそっちのけで見つめ合う透と柚希。

 もう完全に二人っきりの世界である。

「可愛いよ柚希、ううん、うんと綺麗だよ、世界で一番綺麗だ!!」

「透・・・。ありがとう。透も凄く格好いいよ、世界で一番格好いい!!」

「あはは・・・。ありがとう柚希」

「二人とも立派だよ」

「本当だね、絵になるよ!!」

「あははは・・・。ありがとうございます」

「・・・じゃあ取り敢えず」

「式までは二人っきりで、ね。話したい事もあるだろうから・・・」

「後でプランナーさんが来るから。指示を聞くようにな」

「・・・どうも」

「ありがとう、また後でね!!」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「いや~、なんかさ。改めてなんか喋んなくちゃって思うと、なんかさ」

「あははははっ。な、なんかね・・・」

「柚希はさ、その・・・」

「・・・なに!?」

「あははは、なんかさ。何つったら良いのかな・・・」

「ねーっ。急に言われてもねぇっ!!」

「・・・柚希」

「ん・・・」

「幸せに、なろうな。てかするから、必ず!!」

「ん。必ず。なろうね!!」

 そう告げると、まだ朱を塗る前の柚希の唇に透はソッと唇を重ねた。

 夫婦となってからも、もう何度もしているキスだけど、今日のは特別。

「柚希、愛してるよ」

「私も愛してるよ、透。ううん、あなた」

 お互いにそう告げ合うと、二人はまたどちらともなくキスをした。
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