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幼稚園から始まって高校生になったなら。
第24章 合宿所にて
透は気分によって“僕“とか、”俺”と言ったように一人称が変わります、少年から大人の男へと変貌する途中だからです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「どりゃああああああっ!!!」
バタアァァァァンッ!!!!!!
「一本、それまで!!」
「ありがとうございました」
「いや、マジに強ぇな、透のやつ」
先輩連中が裏で感心したようにそう話し込んでいる。
合宿に来てから今日でちょうど一週間になるが、今のところは至って順調だった、朝は六時に起きてランニング、その後は道場の掃除から始まって朝食、乱取り、筋肉トレーニングをして昼食、午後は一時から寝技の稽古、そして乱取りして再びランニング。
風呂の準備と夕食の準備、それらが終わると実質自由時間だ、後輩は片付けや先輩の身の回りの世話までやらされるが全員でやればあっという間に片が付いた。
そんな日々の中で、透はメキメキと頭角を表して行った、それだけ普段から両親を始め、周りに過酷にしごかれている、と言う事でもあるのだが、兎にも角にもその成果が少しずつ発揮されて来た訳である。
決して単にセックスばかりしていたわけでも、頭の中がそれだけでいっぱいになっているわけでも無いのは成績を見てみればよく分かる。
何しろ乱取りでも寝技でも今のところは殆ど負けなしだ、筋肉や骨格の醸成も順調であり、中学生に交じって練習しても引けを取らない程だった。
しかし。
「やばいな。どうしちまったんだ、俺は・・・!!」
それでは集中できていたのかと言えば、実際はそうでも無かった、柚希の顔、柚希の声、柚希の体。
どれだけ“こんなんじゃだめだ”、“気合いを入れ直さなきゃ”と思っても彼女への思いが、彼女との日々が純情も欲望も一緒くたになって頭の中に絶えず流れ込んでくる。
そしてどうしようもなく幸せな気分になってきてテンションが上がってしまうのだったが何のことはない、透もまた柚希と同じように恋煩いを煩っていたのだ。
(はあはあっ。柚希は今、何をしているんだろう・・・)
恋人に意識を向ける透だったが彼自身、まだ気付いていなかった、柚希もまた自身と同じ状態に陥ってしまっているのだという事に。
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「どりゃああああああっ!!!」
バタアァァァァンッ!!!!!!
「一本、それまで!!」
「ありがとうございました」
「いや、マジに強ぇな、透のやつ」
先輩連中が裏で感心したようにそう話し込んでいる。
合宿に来てから今日でちょうど一週間になるが、今のところは至って順調だった、朝は六時に起きてランニング、その後は道場の掃除から始まって朝食、乱取り、筋肉トレーニングをして昼食、午後は一時から寝技の稽古、そして乱取りして再びランニング。
風呂の準備と夕食の準備、それらが終わると実質自由時間だ、後輩は片付けや先輩の身の回りの世話までやらされるが全員でやればあっという間に片が付いた。
そんな日々の中で、透はメキメキと頭角を表して行った、それだけ普段から両親を始め、周りに過酷にしごかれている、と言う事でもあるのだが、兎にも角にもその成果が少しずつ発揮されて来た訳である。
決して単にセックスばかりしていたわけでも、頭の中がそれだけでいっぱいになっているわけでも無いのは成績を見てみればよく分かる。
何しろ乱取りでも寝技でも今のところは殆ど負けなしだ、筋肉や骨格の醸成も順調であり、中学生に交じって練習しても引けを取らない程だった。
しかし。
「やばいな。どうしちまったんだ、俺は・・・!!」
それでは集中できていたのかと言えば、実際はそうでも無かった、柚希の顔、柚希の声、柚希の体。
どれだけ“こんなんじゃだめだ”、“気合いを入れ直さなきゃ”と思っても彼女への思いが、彼女との日々が純情も欲望も一緒くたになって頭の中に絶えず流れ込んでくる。
そしてどうしようもなく幸せな気分になってきてテンションが上がってしまうのだったが何のことはない、透もまた柚希と同じように恋煩いを煩っていたのだ。
(はあはあっ。柚希は今、何をしているんだろう・・・)
恋人に意識を向ける透だったが彼自身、まだ気付いていなかった、柚希もまた自身と同じ状態に陥ってしまっているのだという事に。