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第1章 崩口川（くえくちがわ）

５

さて、その頃であった。

ところ変わって、丹原中町にあるのりおの一家が暮らしている家にて…

のりひこが奈美以外の女と浮気をしていると言う話がお見合いをお世話してくださった職場の上司夫婦の耳にも入っていたので、上司の奥さまは心配になって家に電話をかけて来た。

電話の応対に出ている華永は、少し派手な色のメイクをつけて、ジャラジャラとしたアクセサリーをつけて、最高級のブランドもののバックを持っていた。

この日は、新居浜のリーガロイヤルで開かれる同窓会へ行くことになっていた。

華永は、会が始まる１時間前に家を出たかったのに、急な電話がかかって来たのでものすごくイヤな表情で電話の受け答えをしていた。