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第1章 崩口川（くえくちがわ）

｢もしもし…アタシこれから所用で出かけるところなのですよ…それなのにどうして急なお電話をかけて来られたのですか…のりひこが奈美さん以外の女性と浮気していたのかどうかについてはアタシが改めてのりひこに聞いてみます…(上司の)奥さま!!アタシはのりひこが小学１年生の時に女の子の身体に乗っかった遊びをしていたトラブルがあった時に厳しく叱りましたのよ…『(花びらの部分)とお乳は大切な部分なのよと言うてなんべんも繰り返し分かるまで教えました!!…もしもし…あんたね!!ひとの家のことに小言を言うヒマがあるのだったら、おたくのお子さまの将来を考えてください!!のりひこのことについてはアタシと主人がより強烈な声をあげてガミガミガミガミガミガミガミガミと怒ります!!のりひこはアタシたちがガミガミと怒れば素直になりますから…もういいでしょ…｣

華永は、ガチャーンと電話を切った後に大きくため息をついてからブランドもののバックを持って家から出て行った。