この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
オレンジ色の世界で。
第4章 エロビデオ鑑賞会。
緊張感があった。
初夏だからかもしれないが、妙に喉が渇く。
母は何故、エロビデオ鑑賞にぼくを誘ったのだろうか?
たしかに、また停電になってしまう可能性があるので、一人で居間にいるのは怖いだろうけれど、息子と一緒にエロビデオを観る母親って、ちょっと変じゃない?と思ってしまう。
ぼくとしては何のメリットも無いし、母にしても寂しさを紛らわす以外にメリットが無い。
いや、メリットが無いだけでは無くて、お互い好きなようにオナニーが出来ない時点でデメリットしか無い様に思えてならない。
多分、ぼくはエロビデオ鑑賞会の後に風呂に入って、そこで盛大に記憶頼りのオナニーに耽る事だろう。
それから疲れ切って、爆睡して、朝起きたら台風一過で、何事も無かったかのように新しい一日が始まるのだ。
朝ご飯はカレーで、昼は学校で給食を食べて、晩ご飯もカレーになるだろう。いやもしかしたら明日は金曜日だからカレーの日の可能性があるから朝昼晩三食カレー、となってしまうかもしれない。
そうしたら、せめて晩御飯はカレーうどんにして貰おう。カレーパスタでもいいけれど。
さて、ぼくたちは今、居間にいます。
ああ、やはりおかしい。ぼくは普段こんな親父臭いダジャレを言うタイプでは無い。
何かがおかしい。けれど、そのおかしさに身を委ねてしまっている。
ぼくはついついいつもの癖で、ティッシュの箱を持ってテーブルの上に置いていた。
母は二人分の麦茶を用意してくれている。
緊張感は漂っているが、エロビデオでは無く普通の映画鑑賞が始まる様な雰囲気もある。独特で特殊な空気感だった。
そしてこれはもう明らかに、二人とも言葉数が少ない。
普段は、他愛も無い話がだらだらと続く間柄なのだ。
父からはこれまでに何度か「お前らは内容の無い話をよくもそれだけダラダラと続けられるものだ」呆れ顔で言われた事があった。
そんなぼくたちが無駄口をきかないのは、一重に、お互いを意識してしまっているからだろう。
それは恋愛感情的なソレでは無くて、あれ?やっぱり親子でエロビデオ鑑賞会するのってなんだかおかしくない?的な意識。と、ぼくはそう感じていた。
初夏だからかもしれないが、妙に喉が渇く。
母は何故、エロビデオ鑑賞にぼくを誘ったのだろうか?
たしかに、また停電になってしまう可能性があるので、一人で居間にいるのは怖いだろうけれど、息子と一緒にエロビデオを観る母親って、ちょっと変じゃない?と思ってしまう。
ぼくとしては何のメリットも無いし、母にしても寂しさを紛らわす以外にメリットが無い。
いや、メリットが無いだけでは無くて、お互い好きなようにオナニーが出来ない時点でデメリットしか無い様に思えてならない。
多分、ぼくはエロビデオ鑑賞会の後に風呂に入って、そこで盛大に記憶頼りのオナニーに耽る事だろう。
それから疲れ切って、爆睡して、朝起きたら台風一過で、何事も無かったかのように新しい一日が始まるのだ。
朝ご飯はカレーで、昼は学校で給食を食べて、晩ご飯もカレーになるだろう。いやもしかしたら明日は金曜日だからカレーの日の可能性があるから朝昼晩三食カレー、となってしまうかもしれない。
そうしたら、せめて晩御飯はカレーうどんにして貰おう。カレーパスタでもいいけれど。
さて、ぼくたちは今、居間にいます。
ああ、やはりおかしい。ぼくは普段こんな親父臭いダジャレを言うタイプでは無い。
何かがおかしい。けれど、そのおかしさに身を委ねてしまっている。
ぼくはついついいつもの癖で、ティッシュの箱を持ってテーブルの上に置いていた。
母は二人分の麦茶を用意してくれている。
緊張感は漂っているが、エロビデオでは無く普通の映画鑑賞が始まる様な雰囲気もある。独特で特殊な空気感だった。
そしてこれはもう明らかに、二人とも言葉数が少ない。
普段は、他愛も無い話がだらだらと続く間柄なのだ。
父からはこれまでに何度か「お前らは内容の無い話をよくもそれだけダラダラと続けられるものだ」呆れ顔で言われた事があった。
そんなぼくたちが無駄口をきかないのは、一重に、お互いを意識してしまっているからだろう。
それは恋愛感情的なソレでは無くて、あれ?やっぱり親子でエロビデオ鑑賞会するのってなんだかおかしくない?的な意識。と、ぼくはそう感じていた。