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ペリドット
第1章 台風9号が直撃する夜。
 苛めるつもりは無かったのだが、どうやら彼女は勝手に苛められていた様だ。
「別に気にする事無いよ、ベッドの後片付けするのは大変かもしれないけど、シズカがお漏らししてくれた方が僕は興奮するし、可愛いと思うワケだし」
「じゃぁ、お漏らししてもキライにならないですか?」
「キライだったら、わざとお漏らしさせるワケ無いだろう?」
「あ、やっぱりわざとお漏らししちゃう様にしてたんですね?意地悪な目してるって思いましたもん……」
「じゃぁ、もう少し意地悪してもいいかい?」
「えっと……ケイゴさんがしたいなら私は別に……」

 またコクりと頷くだけかと思ったが、彼女は珍しく自分の意見を述べていた。
 そして、自ら唇を重ねて来る様にもなっていた。
 その内敬語も無くなってしまうのだろうか?それは少し勿体無い様な気もしてしまう。彼女の敬語と従順さは何処かしら非現実的な要素があるのだ。
 この寝室が世知辛い世の中から切り取られた異空間的なスペースであって欲しい想いは、結構強い。性的に結び付いて、僕の中ではある変化が起こっていた。
 僕は彼女に利用されているだけかもしれないが、僕は僕で彼女と言う存在を癒しとして求めればいいじゃ無いかと。
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