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借金のカタに妻を差し出しました 復讐編
第10章 オークション
入札が開始され、金額は10万円を超えていた。
早喜は、金額が表示されるモニターを見ながら、
「あんな可愛い奥様を取られる旦那様って可哀想ね。」
そう言って、井縫を見ると苦虫を噛んだような表情を浮かべていた。
入札額は更に上がり、20万円を超えていた。
「あら、すごいわね、40歳で、芸能人にも負けないわね。」
このオークションには、女優、アイドルなども参加する事がある。

初出品、現役教師と志寿火へのプレミアム要素を考えても、高騰していた。
これも、ステージ上での志寿火の姿がオークションを熱くさせていた。

最終的に、30万円の入札でオークションは終わり、次の出品者がステージに上がってきた。
「すごいわね、30万円なんて、私でも無理よね。貴方なら、私を、いくらで買っていただける?」
井縫は、50万円位と思っていたが、口から出たのは、
「付けられないよ。君に値段なんて。」そんな陳腐な台詞だった。
もし、そんな値段を付けても、今の自分には払うことはできない。
「でも私だってあのステージに立てば値段が着くのよ。シビアに考えないと、投資も失敗するわよ。」
そう言いながら、待ち合わせの時間だから、帰ると言って、
「貴方は、好きなだけいていいわよ。バーのお金は私のツケになってるから。オークションは自分で払ってね。」
そう言い残して、居なくなった。

ステージでは、若い女たちが次々と落札されて行った。
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