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カゴノトリ
第2章 部屋の中
自分の割れ目の下の縁からだ。

挿し込まれていたものが、その体積を徐々に失い、美保との間に隙間が出来たのだ。

そこから剛三の放った温かい粘液があふれ出てきたのだ。

剛三はどれだけ大量に放ったのだろう。

自分の中は剛三から吐き出されたもので、いっぱいになったのだ。

奥まで満たし、行き場がなくなり溢れたのだ。

美保のにじんだ涙は、目じりに溜まり、溢れ、耳まで伝い流れた。

剛三がやっと顔を上げた。

また、ふうぅ、と大きく息を吐いた。

剛三の顔が近づいてきた。

美保の唇を吸った。

美保は顔を背けた。

美保の頭が剛三の大きな頭で押さえつけれた。

動けなくなった。

また口を吸われた。

美保は口を開かなかった。

舌が入ってきた。

美保は歯を閉じた。

剛三の舌は、閉じた美保の歯と歯茎を圧力を持って舐めまわした。


「口を開けろ……」


剛三の片方の手で頬を挟まれた。

指が歯の合わさり目に沿って、強く押される。

痛みに美保は口をわずかに開いた。

美保の口を、剛三の口がすべて覆った。

舌が侵入してきた。

大量の唾液を載せた大きな舌が、美保の口内を動き回る。

美保は舌を固くし奥にしまいこんだ。

執拗に美保の舌を探した。

丸めた舌の裏側を執拗に擦られた。



「んんっ……んぐぅ……」


剛三がやっと口を離した。

唇の周りに付着した唾液が臭う。
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