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スカーレット オーク
第32章 32 仕上げ
「客室は僕が片付けるから緋紗は皿を仕上げてやって」
――直樹さんばっかりに仕事してもらってるなあ。
少し申し訳ない気がしたが皿の様子も気になったのでアトリエに向かった。
気温は低いが空気が乾燥しているので結構乾いている。――削りごろだ。
全部の皿の乾き具合を調べて並べ直す。
何にでも頃合いというのがあってそれを逃すと難しかったり失敗したりするのだ。
道具類の中からカンナを探してクルクル回る皿を削る。
ぽってりしたラインが少しシャープなラインを見せ始めるが、ロクロで挽いた柔らかい雰囲気を壊してはいけない。
ギャップがあるのも面白いがちぐはぐにならないように気を付ける。
使うのは勿論、表のロクロされた面だが、作り手の力量は高台に出てくるのだ。
削った底の厚みを確認しながら無駄なものをそいでいく。
削って形を作るのではなく、その土の中にあった形を発掘する気持ちで緋紗は仕上げた。
違う粘土を使うのは何年かぶりだったがうまくできたように思う。――和夫さんにサイン入れてもらっておかなきゃ。
固く乾いてしまう前に和夫を呼びに行った。
――直樹さんばっかりに仕事してもらってるなあ。
少し申し訳ない気がしたが皿の様子も気になったのでアトリエに向かった。
気温は低いが空気が乾燥しているので結構乾いている。――削りごろだ。
全部の皿の乾き具合を調べて並べ直す。
何にでも頃合いというのがあってそれを逃すと難しかったり失敗したりするのだ。
道具類の中からカンナを探してクルクル回る皿を削る。
ぽってりしたラインが少しシャープなラインを見せ始めるが、ロクロで挽いた柔らかい雰囲気を壊してはいけない。
ギャップがあるのも面白いがちぐはぐにならないように気を付ける。
使うのは勿論、表のロクロされた面だが、作り手の力量は高台に出てくるのだ。
削った底の厚みを確認しながら無駄なものをそいでいく。
削って形を作るのではなく、その土の中にあった形を発掘する気持ちで緋紗は仕上げた。
違う粘土を使うのは何年かぶりだったがうまくできたように思う。――和夫さんにサイン入れてもらっておかなきゃ。
固く乾いてしまう前に和夫を呼びに行った。