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スカーレット オーク
第38章 38 パーティ
 食堂に着くと一番大きなテーブルに寿司やらピザやらから揚げやら、いつものペンションのメニューとは全然違う雰囲気のものが並べられていた。
和夫は光沢のあるスタンドカラーのシャツとレザーのパンツできめている。――ワイルドだなあー。
 いかつい和夫によく似合っていて男臭さが魅力を増している。

「おう。きたか。ほー。緋紗ちゃん見違えたよ」

 和夫が大げさに言う。

「でしょう。私の手にかかればこんなものよ」

 グラスを持ってきた直樹が緋紗をみたが無言で席に着いた。――あ、タキシードだ。
 緋紗が見惚れていると、「ちょっとお。なんか言うことないの?」小夜子が食って掛かる。

「ん。きれいですよ」
「ほらね」

 満足そうに小夜子は言うが、緋紗としてはいまいちパッとしない気持ちだった。
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