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スカーレット オーク
第51章 51 蒼天
急いでベッドから出て着替え、たいして散らかってはいないが顔を洗ったあと掃除機をさっとかけた。ドアをノックする音が聞こえた。
このアパートはインターフォンどころか呼び出し鈴もない。
「はーい」
ドアを開けると薄いブルーのシャツを着た爽やかな直樹が立っており、緋紗はまぶしく感じて目を細めてみた。
「おはよう」
「おはようございます」
「あの。上がってください」
「いいの?」
「ええ。どうぞ」
緋紗のアパートは築四十年の古いものだったが二DKで一人で住むには十分な広さだ。
「広くていい部屋だね」
直樹が座って部屋を眺めると部屋にはパソコンと本と備前焼くらいしかなかった。
「古いですけど」
直樹が写真たてを見て、
「お母さん?」
と、聞いてきた。緋紗はコーヒーを直樹に出しながら
「それ伯母なんです。私が高校生の時に亡くなっちゃったんですけど」
と、説明をした。
「ありがとう。よく似てるね」
「ええ。母より似てるって言われます」
ショートカットで黒のワンピースを着た伯母とショートボブのセーラー服姿の緋紗が並んで写っていた。
このアパートはインターフォンどころか呼び出し鈴もない。
「はーい」
ドアを開けると薄いブルーのシャツを着た爽やかな直樹が立っており、緋紗はまぶしく感じて目を細めてみた。
「おはよう」
「おはようございます」
「あの。上がってください」
「いいの?」
「ええ。どうぞ」
緋紗のアパートは築四十年の古いものだったが二DKで一人で住むには十分な広さだ。
「広くていい部屋だね」
直樹が座って部屋を眺めると部屋にはパソコンと本と備前焼くらいしかなかった。
「古いですけど」
直樹が写真たてを見て、
「お母さん?」
と、聞いてきた。緋紗はコーヒーを直樹に出しながら
「それ伯母なんです。私が高校生の時に亡くなっちゃったんですけど」
と、説明をした。
「ありがとう。よく似てるね」
「ええ。母より似てるって言われます」
ショートカットで黒のワンピースを着た伯母とショートボブのセーラー服姿の緋紗が並んで写っていた。